数十年程前に、フジテレビのゴールデン洋画劇場で放映された作品です。解説は高島忠夫さんでした。曰く、” 追いつめられている人間の恐怖と絶望、観ごたえのある大人の心理劇 ” だそうです。
キャロルとコルフィールドとベンティの会話
列車の客室(個室内)でアン・アーチャー演じるキャロルが、コルフィールドに対し、自分の恐怖心や心細さ、追い詰められた焦りを切々と訴えかけるシーンがとても印象的でした。殺し屋に追いつめられてしまった女性の心理を、アン・アーチャーが上手に演じています。
コルフィールド検事補( ジーン・ハックマン )とベンティ刑事( ロス市警の刑事 )との、ウィットに富んだ会話のやりとりは、とても軽快で、いけてます。
編集ミス、それとも、お遊び?
疾走する車でのシーン; 追っ手のヘリから逃れようと疾走する車を、前方から ” 蜘蛛の巣状にひび割れたフロント硝子 ” 越しに車内を映し出すシーンに続き、車内から前方を写すシーンに切り替わると、 ” ワイパーの跡は有るのですが、無傷のフロント硝子 ” で運転しているシーンになり、再び外からの映像に戻るとまた ” ひび割れたフロント硝子 ” になるという不思議技は、編集ミス?それとも、ちょっとした御遊びでしょうか?。
合間、合間に流れるメロディーの効果
シーンとシーンの合間に流れるジングルの様なメロディは、サスペンス仕立てに更に拍車を掛けて、良い効果をかもし出しています。映画『 パニック・イン・スタジアム 』でも、同じ様に合間にメロディが流れていて、耳に残って好い感じでした。
×× ネ タ ば れ 注 意 ××
組織に情報を流している人物について;ラーナー部長か、それとも信頼していた同僚か、なかなか判らなかったのですが、予想を外させてくれる展開に、まんまとはまってしまいました。
証人保護プログラムについて;この作品では、証人保護プログラムという言葉が一度も出てきませんでした。でもきっとこの後キャロルは、保護プログラムで守られるのでしょうね、きっと。(?)
※この記事は数十年程前に私のブログに投稿した日記を、一部再考・加筆し掲載しました。
サスペンス映画の傑作、映画『 カナディアン・エクスプレス 』

☆あらすじ☆ 映画『 カナディアン・エクスプレス 』
かねてから暗黒街のボスを追い続けてきた地方検事局の検事補コルフィールド(ジーン・ハックマン)。 ヒョンな事から暗黒街の顧問弁護士殺害現場に居合わせてしまった女性キャロル(アン・アーチャー)。 物語は偶然殺人現場に居合わせた女性を組織の殺し屋から守る検事補の活躍を描きます。
暗黒街のボスを有罪にするには目撃者キャロルを法廷の証言台に立たせ、陪審員の前で殺人の証拠を突きつけるしかないと考えたコルフィールドは、彼女が隠れる山荘を突き止め、ロス市警のベンティ刑事と共にヘリをチャーターし、一路ロッキーへと向かいます。 身の安全を約束するからとキャロルに協力を求める、コルフィールドとベンティの言葉に彼女は応じません。
とその時、自動ライフルを構えた男が、ヘリコプターに乗り空から攻撃を仕掛けてきます。 山荘は穴だらけになり、ベンティ刑事は帰らぬ人となります。乗ってきたヘリも撃墜され、木っ端微塵に。隙を見て何とか外へ出て、四駆に飛び乗った二人は一目散に山を下っていきます。
(山荘での襲撃シーンのイメージは、シュワちゃんの ❝ コマンドー ❞ に感じがよく似ていたので思い出してしまいました。何か良く似ていました)
必死に逃れようとする車と、逃すまいと追いかけるヘリ。眼下を行く列車を目にしたコルフィールドは、車では逃げきれないと判断し、四駆を乗り捨てキャロルと共に列車に乗り込むのですが、そこにも追っ手の影が忍び寄ります。
列車という、何処にも逃れようのない密室のなか、彼女の身を必死で守ろうとする検事補と、何としても命を奪おうとする殺し屋。追うものと追われる者の息迫る闘いが展開します。彼女は無事殺し屋から逃れることができ、証言台に立ってくれるのでしょうか。
この先のストーリーは、御自分で御確かめください。 楽しめる作品です。
☆基本情報☆ 映画『 カナディアン・エクスプレス 』
- 邦 題:カナディアン・エクスプレス 原 題:Narrow Margin
- 日本公開日: 1990年
- 製 作 国:アメリカ
- 上 映 時 間:97分
- ジ ャ ン ル:サスペンス / アクション / ミステリー / 鉄道映画
☆スタッフ☆ 映画『 カナディアン・エクスプレス 』
- 監 督・脚 本:ピーター・ハイアムズ
- リメイク元:1952年のリチャード・フライシャー監督作品『 その女を殺せ 』
- 編 集:ジェームズ・ミッチェル
- 音 楽:ブルース・ブロートン
☆キャスト☆ 映画『 カナディアン・エクスプレス 』
- 俳優名(役名)
- ジーン・ハックマン( ロバート・コルフィールド / 地方検事局の検事補 )
- アン・アーチャー( キャロル・ハニカット / 目撃者 )
- J・T・ウォルシュ( マイケル / レオワッツの顧問弁護士 )
- ジェームズ・B・シッキング( ネルソン / 白靴の殺し屋 )
- ( レオワッツ / 暗黒街の顔役 )
- ( ベンティ / ロス市警の刑事 )
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