❝ ペットの避難 ❞ に想う、映画『 マリと子犬の物語 』

　2,004年に発生した新潟中越地震の被災者と飼い犬の実話を描いた絵本『山古志村のマリと三匹の子犬』を原作として映画化された作品です。震災で別れ別れとなった飼い主の帰りを待ちながら、懸命に生きる母犬子犬の姿と、避難所に連れてくることが叶わなかった悔やみ哀しみを抱える飼い主の姿が、丁寧に描かれています。

松本 明子さん（ 亮太と彩の叔母 ）が、真剣に演技をしていました。自然で、なかなか良い感じでした。そして、二人の子役さん広田 亮平（ 亮太 ）と佐々木 麻緒（ 彩 ）も、とても上手でした。

☆見逃さず聞き逃さずに☆　本編の台詞を書き起こし

• 犬のマリ達を捜すため、内緒で山古志村へ出掛けた亮太（優一の息子）と彩（優一の娘）。陽が暮れ二人が疲れ切って休んでいた小屋に、優一（亮太と彩の父）が辿り着く。
  
  優一「 亮太、大丈夫か？、怪我してないか？」
  亮太「 僕はマリを捜しに行く 」
  優一「 なに？」
  亮太「 僕は未だ歩ける、だから・・・ 」
  優一「 バカなこと言ってんじゃないよお前。そんな事したら死んじまうぞ 」
  亮太が叫ぶ「 死んでも行くんだ！ 」
  優一「 亮太 」
  
  亮太「 お父さん・・・。仕方ないことが、これからも沢山あるって言ったよね 」
  「 どうにもならない事が、いっぱいあるって言ったよね 」
  優一「 ・・・」
  亮太「 でも・・・僕だって・・・、僕だって嫌なんだ！ 」
  亮太が叫ぶ「 お母さんみたいに、死んじゃうのは嫌なんだ！ 」
  亮太「 あんな気持ちになるの・・・、もう嫌なんだ・・・」亮太の目から涙が溢れる・・・。
  
  亮太「 だから僕は行く。絶対行くんだ！ 」
  優一「 亮太 」
  亮太、優一の手を振り解こうとして「 放して！ 」
  優一「 ダメだ 」
  亮太「 放して！ 」
  優一「 ダメだ、ダメだって言ってるだろう！ 」優一が亮太を突き飛ばす。
  亮太「 くそ―！ 」
  ※この先の展開は、本編にてご確認ください。

☆私的好奇心なレビュー☆　映画『 マリと子犬の物語 』

☆あらすじ☆　映画『 マリと子犬の物語 』

　ある日、亮太と彩は捨てられた子犬を見付けマリと名付け、マリは家族の一員となり３匹の子犬を産みます。そんななか亮太たち家族を大地震が襲います。父と涼太は不在だったので無事でしたが、祖父の勇造と彩は倒壊した家屋の下敷きとなってしまいます。

　異変に気付いたマリと子犬たちが救助に来た自衛隊員（高嶋政伸）に知らせ、勇造と彩は救助ヘリで救助されることになりますが、動物の同乗は許されずマリたちを残し、ヘリは村を離れます。分断された村に残されたマリたちは、食料も無く・・・。

　果たしてマリたちは、この震災を克服し無事助かる事ができるのでしょうか・・・。

☆基本情報☆　映画『 マリと子犬の物語 』

• 邦　　　題：マリと子犬の物語
• 公　開　日：2,007年12月8日
• 制　　　作：2,007年　日本
• 言　　　語：日本語
• 上 映 時 間：2時間04分
• ジ ャ ン ル：ヒューマン・ドラマ
• 映 倫 番 号：117877
• 映 倫 区 分：G ( General Audience ) 特別な制限はなく全ての人が観覧できる作品。
• 製 作 会 社：東宝映画
• 配 給 会 社：東宝

☆スタッフ☆　映画『 マリと子犬の物語 』

• 監 督：猪股 隆一
• 脚 本：山田 耕大、清水 由紀、高橋 亜子
• 原 作：桑原 眞ニ、大野 一興『 山古志村のマリと三匹の子犬 』（文藝春秋・刊）
• 企 画：奥田 誠治、市川 南、本間 英行
• 撮 影：北 信康
• 音 楽：久石 譲
• 主 題 歌：平原 綾香『 今、風の中で 』作詞：平原 綾香、作曲：久石 譲
• 編 集：三條 知生
• 製 作 総 指 揮：小杉 善信、島谷 能成

☆キャスト☆　映画『 マリと子犬の物語 』

• 俳優名（ 役名 ）
• 船越 英一郎（ 石川 優一 / 役場職員 ）
• 松本 明子（ 長谷川 冴子 / 優一の亡き妻の妹 / 亮太と彩の叔母 ）
• 広田 亮平（ 石川 亮太 / 優一の息子 ）
• 佐々木 麻緒（ 石川 彩 / 優一の娘 ）
• 高嶋 政伸（ 安田 啓一 / 自衛隊員 ）
• 小林 麻央（ 関根 博美 / 小学校教諭 ）
• 小野 武彦（ 児島 忠志 / 山古志村村長 ）
• 宇津井 健（ 石川 優造 / 優一の父 ）
  ほか